【レビュー】アカデミー賞脚本賞ノミネート!豪華キャストによる痛快ノンストップ・ミステリー『ナイブズ・アウト』




世界的ミステリー作家のハーラン・スロンビー(クリストファー・プラマー)の85歳の誕生日を祝うために、ニューヨーク郊外の豪邸には家族が集結。

全員が曲者ぶりを漂わせ、それぞれの思惑が交錯しながらも誕生パーティーは進行していくが、ハーランが自室で急死。

何者かによってこの事件の捜査を依頼された探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)が、現場にいた家族&家政婦&看護師という全員を疑い捜査を進めていく中で、それぞれが抱える秘密がおもしろいように暴かれていく──。

監督・脚本・製作を務めたライアン・ジョンソンがアカデミーション脚本賞にノミネートされたのも大納得。

現代版アガサ・クリスティーとでも言うような本格ミステリーに、シャープな小ネタ、登場人物の癖の強さがスピーディーに盛り込まれつつ、移民問題等の社会情勢もきっちり入れ込むという、至るところに気が利いた秀作だ。

小気味よく笑えながら、巧みなストーリー展開にどんどん引き込まれるジェットコースターのようなノンストップ・ミステリー。

豪華キャストが魅力をふんだんに発揮していて、ダニエル・クレイグの小粋で不敵な探偵ぶりも、クリス・エヴァンスのクズ息子ぶりも、ジェイデン・マーテルのスマホを片時も離さない現代っ子ぶりも良い。

中でも、アナ・デ・アルマスのミューズ感が目を引く。

 

『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』

■監督・脚本:ライアン・ジョンソン
■出演:ダニエル・クレイグ、クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス、ジェイミー・リー・カーティス 他
■公開日:2020年1月31日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
■配給:ロングライド

Photo Credit: Claire Folger
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