【レビュー】信じる心の力を描く感動のディズニー・アニメーション最新作―『ラーヤと龍の王国』




『アナと雪の女王』『モアナと伝説の海』以来のディズニー・アニメーション最新作は確かなテーマに支えられた感動作だ。

かつてはたくさんの美しい龍と人々が共生していた王国クマンドラは、魔物の襲来により龍の存在と人々の信じ合う心が失われ、国と人が分断された。

父親を慕いながらも自分の力だけを信じて生きてきたヒロイン、ラーヤは王国の復興を目指した冒険を余儀なくされ、その中での出会いや経験を通して成長を遂げていく。

どこか東南アジアを彷彿させるエキゾチックな世界観がとても美しい。

ラーヤと旅をともにするメンバーのキャラクターも面白くて目が離せない。

映画の冒頭は闘いのシーンから始まり「一歩を踏み出す」強さを観客の頭と心に刻みつける。

そのうえで描かれる1人で強くあることと世界全体の平和との関係。

異質を排除する分断化がますます進む現代社会で、ディズニーが明確に打ち出す「一歩」の内容と勇気に、どこか石化したように固まっていた自分の心がほぐれて鮮烈な感動を覚えた。

やっぱり後味最高の幸福感は何物にも変え難い。

そしてスクリーンを所狭しと泳ぎ回る龍たちを見るには是非映画館へ。

 

『ラーヤと龍の王国』

3月5日(金)映画館 and ディズニープラス プレミア アクセス 同時公開
※プレミア アクセスは追加支払いが必要です。

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毘沙門天 華男
映画、旅、ボクシング、読書、絵を描くこと、サウナ、酒が趣味の福岡出身の多動性中年。このプロフィールを書いてる途中もドラクエウォークをしています。