【インタビュー】「ピーマンを食べれるようになりたい」女優・日比美思が時折見せるお茶目な姿に癒された

日比美思




2009年にダンスヴォーカルグループ『Dream5』のヴォーカルメンバーとしてデビュー。2016年12月31日にグループとしての活動を終えると女優に転身、その後数々の作品に出演。

今年大きく話題を集めたドラマ『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』でも存在感を示しながら、女優として着実にステップアップを重ねるのが日比美思(21)だ。

そんな彼女が参加する舞台『ミー・アット・ザ・ズー』が、明日12月4日(水)~8日(日)の期間に世田谷パブリックシアターで上演される。

今回大詰めとなっている稽古の合間にインタビューしてきた。

 


日比美思

―まずは、舞台『ミー・アット・ザ・ズー』のお話を伺いたいと思います。この作品に選ばれた時の心境を教えてください。

悪い芝居は初めて参加させていただくのですが、以前『アイスとけるとヤバイ』の舞台公演を見てたんです。この舞台がドタバタコメディで、内容は冷静に見たら全然意味が分からない内容なんですね(笑)でも、役者さんのエネルギーがとても熱くて・・・それが空回りすることなく、なんだろう、日曜の夜に見るサザエさんとかドラえもんの様な感じで。

―ちょっとほっこりするような?

そうです!楽しいしほっこりするけど、ちょっと切ないというか。「明日平日だな…」みたいな切なさってあるじゃないですか?

その後に今回のお話を頂いて、すごく嬉しかったです。同時に「私にできるかな?」って、ちょっと不安もありましたけど、何より楽しみな気持ちの方が大きかったです。

―まもなく本番ですが、稽古はいかがですか?

まだ台本の最後の方まで通せていないので、私もどうなるのか分からないんですが、すごいワクワクしてます!

この舞台はバンドの生演奏をバックにお芝居をするんですけど、先日バンドメンバーの皆さんが来ていただいて生演奏の音合わせがあったんです。

その時に、台詞とかその場の空気に音楽が噛み合った瞬間に、ゾワゾワッと鳥肌が立ちました。脚本と役者の皆さんだけでも素敵な空間だったのに、生の演奏でよりライブ感も加わって・・・絶対良い舞台になる!という確信に繋がりました。

―また新しい一体感が生まれた感じでしょうか?

そうですね。台詞や役者の間に合わせて演奏を始めてくださったりと、バンドメンバーの皆さんも”音でお芝居”していただいているなと感じました。

―音でお芝居、カッコいいですね。そういった経験は初めてでしたか?

初めてで、本当に迫力がありました。

―この作品の説明で、「過去には絶望を。未来には希望を。現在あるのは羨望のみです。」とありますが、日比さんが羨望するモノってありますか?

羨望すること、えーなんだろう・・・。

―こういう才能が欲しいな、などでも。

日比美思

あ!ピーマン食べれる人になりたいです(笑)

―ハハハ(笑)ピーマン食べれる人に羨望の眼差しをしている、ということですか?(笑)

本当子供舌なんですよ、甘いものが好きで。

カレーも甘口で、ワサビも食べれないので回転寿司はいつも旗が立ったお寿司を食べます(笑)

―インスタグラムでもよくパフェとか食べられてましたし、甘いものが好きなのだと思っておりましたがそこまでとは(笑)

ふふふ(笑)

―ご自身で作られたりはしますか?

作ることはしないです!あくまで食べる専門でやらせていただいています(笑)

―ありがとうございます(笑)話を戻しますが共演されている皆さんとはどうですか?

仲良くしていただいてます!この間、ご飯休憩の時に皆で近くのうどん屋さんに行って、「カレーは甘口派か辛口派かどっち?」とか本当にもうくだらない話をして盛り上がってました(笑)

―”芝居論”みたいな事を話すことは?

無いです無いです(笑)

なんて言うんだろう、私がそんなことを言うのはおこがましい気持ちもありますし、それぞれに自分が正しいと思っていることがあって、それは自分の中で思っているだけでいいかな、と。

誰が間違っているとかではなくて、皆正解だなって思います。

―日比さんが大事にしていることはありますか?お芝居をする上で心掛けていることなど聞かせてください。

お芝居をしている時は“絶対嘘をつかないこと”です。自分が思っていることに正直になることを心がけています。

日比美思

―感情も含めて?

そうです。あと、これは自分がそうなりたいという気持ちもあることですが、自分の役割がどういう役割なのか、というのを考えながら演じています。

物語によってもシーンによっても、人が引き立つことをしようとか、ここはグッと前に出るべきだといった感じで、演じる役にとって自分の役割が何なのか?というのは考えながらしています。

でも上手くいかない時もあって、まだ勉強中です。

―役を演じながらも、頭の中は冷静になっていると。

はい、私も舞台経験が豊富という訳ではないのですが・・・ドラマとか映画とは違って舞台は常にお客さんが見ているので、全部が見渡せる状態の中で、私はどこにいた方が作品にとって有効かな、とか。

そういうことを考えながら動くようにしています。

―ありがとうございます。続いて、日比さんにとっての舞台の良さを教えてください。

公演日時が決まっているので、その時間、その場所にお客さんが集まって時間を共有する、というのが舞台のすごく良いところかなと。

私自身も舞台を観に行って、あるシーンの中で”涙が流れてるなぁ”と思ったら、隣の人も泣いてるとか・・・今空間が1つになっているなと感じますね。

―それはご自身が舞台にいる上でも感じる、ということでしょうか?

はい、今この空気はお客さんと一緒に作られたものなんだなと。

―ちなみに、憧れている女優さんや目指している方はいらっしゃいますか?

憧れているというかすごく好きなのが、黒木華さんです。

お芝居はもちろん大前提にあるのですが、お話しされているときの選んでいる言葉がすごく素敵で。

手の動きや所作が、常に和服を着ているような動き方をされている印象があって、綺麗だなと思いました。黒木さんが出演されている作品は常にチェックする、というくらい好きな女優さんです。

 

―ありがとうございます。ここで、少しプライベートなことも聞かせていただければと。お休みの日などで息抜きはどのようにされてますか?

なんだろう・・・ご飯を食べることが好きなので、食べることです(笑)甘いものもそうですし、辛い物と苦い物じゃなければ食べられるので、友達と美味しいものを食べに行ったり!

あとはやっぱり家族で出かけることですね。家族で焼肉に行ったり、そういう時間が一番の息抜きかなと思います。

―最近はそういった時間を過ごせていますか?

稽古が始まってからはあまり行けていないのですが、先月は稽古が始まるから行っておこう!ということで、母と映画館に行ったり、だいぶ前になりますが江の島に家族で行きました。ドライブしながらデートスポットみたいなところに家族で行ったり楽しかったです(笑)

日比美思

―YESNEWSのインタビューで必ず聞いていることなんですが、最近ハッピーな出来事はありましたか?

今月母の誕生日がありまして、母は麩菓子が好きなので、その麩菓子のセットとハーブの香りがするハンドクリームの2つを贈ってあげたら、すごく喜んでくれたんです。

それで、私は麩菓子を食べたことがなくって、ちょっと食わず嫌いみたいな。すると母から、「美味しいから食べてみ」と言われたので、自分があげた麩菓子を少しもらって食べてみたんです。

じゃぁーもうすっごく美味しくて!!!・・・というのが最近のハッピーな出来事です(笑)

―それはとってもハッピーなエピソードですね、ありがとうございます。最後に、舞台を観に来られる皆さんにメッセージはありますか?

役者全員のパワーと生演奏の迫力も加わって、とても素晴らしい舞台になっています。

少しでもたくさんの方に観ていただいて、きっと心に刺さる瞬間が、人それぞれ違うと思いますが、絶対どこかにあります。ですので、ぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです!


 

日比美思

物腰柔らかく、気取らずに自然体な姿で語る彼女。心の中に宿る闘志にも似た熱い想いと、時折見せてくれたお茶目な一面のギャップが絶妙だ。

大きく飛躍すること間違いなしの彼女から、当分は目が離せない。

 

シアタートラム ネクスト・ジェネレーション vol.12 悪い芝居 vol.25 『ミー・アット・ザ・ズー』

■作・演出:山崎彬
■音楽:岡田太郎
■出演:日比美思 藤原祐規 田中怜子 久保貫太郎
中西柚貴 潮みか 東直輝 畑中華香 植田順平 山崎彬
■日程:2019年12月4日(水)~12月8日(日)
■会場:シアタートラム
■問合せ:世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515(10:00~19:00)
■悪い芝居特設サイト:http://waruishibai.jp/meatthezoo/
■劇場公演サイト:https://setagaya-pt.jp/performances/next12.html