寒さが本格化し、日差しもやわらかく感じられる冬。
肌の露出が減るこの季節は、紫外線対策への意識が自然と薄れがちだ。
しかし実際には、冬でも紫外線は一年を通して降り注いでおり、知らないうちに肌や体へ影響を与え続けている。
特に注意したいのが、波長が長く肌の奥深くまで届く「UV-A」。
UV-Aは季節や天候の影響を受けにくく、冬でも安定して存在するとされている。
シミやくすみ、ハリの低下といったエイジングサインの一因になることもあり、「冬だから大丈夫」と油断するのは禁物だ。
さらに冬は、空気の乾燥や寒さによって肌のバリア機能が低下しやすい時期。
そこに紫外線の影響が重なることで、肌のごわつきや乾燥、くすみを感じやすくなることもある。
紫外線の影響は肌表面だけにとどまらず、疲労感やコンディションの乱れなど、体全体にも関係していることがわかってきている。
こうした冬の“隠れ紫外線ダメージ”対策として意識したいのが、スキンケアに加えた「内側からのケア」だ。
管理栄養士の監修によると、紫外線ダメージをサポートする栄養素を日々の食事で取り入れることが、健やかな肌と体づくりにつながるという。
代表的なのが、抗酸化作用を持つビタミンC。
紫外線によって体内で発生する活性酸素を抑え、コラーゲンの合成を助ける働きが期待されている。
ブロッコリーやキウイ、オレンジなど、冬が旬の食材にも多く含まれており、毎日の食事でこまめに摂取することが大切だ。
また、β-カロテン(ビタミンA)も、紫外線対策に欠かせない栄養素のひとつ。
体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持をサポートする。
にんじんやかぼちゃ、ほうれん草といった緑黄色野菜に豊富に含まれており、油と一緒に摂ることで吸収率が高まるとされている。
さらに、青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸(EPA・DHA)は、炎症性物質の生成を抑える働きが期待されている栄養素。
体内で作ることができない必須脂肪酸のため、日常的に意識して摂取したい成分だ。
管理栄養士によると、紫外線対策の栄養ケアは「日焼け後に慌てて摂る」のではなく、日々の食事で継続的に補うことが重要だという。
コンビニやスーパーでも、カットフルーツやサラダ、サバ缶などを選ぶことで、手軽に栄養ケアを取り入れることができる。
紫外線は完全に避けるべきものではなく、適度に浴びることでビタミンDの合成につながるという側面もある。
顔や首を避け、手のひらや足首などに短時間当てるなど、上手に付き合うことがポイントだ。
冬は紫外線対策の意識が下がりやすい季節だからこそ、外側からのケアと内側からの栄養習慣を組み合わせることが大切。
日々の食事を少し見直すことが、春以降の肌コンディションを左右する第一歩になるかもしれない。
こちらも参考にしてみよう(『大塚製薬 栄養素カレッジ』:https://www.otsuka.co.jp/college)






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