フィリピンのコーヒー農家の貧困問題をコーヒー廃材を活用して解決を目指す!「PROUD LIBERICA COFFEE」プロジェクト発足




自社の事業を通じて社会課題の解決に取り組み続ける株式会社LIFULL(ライフル)による新たな食材を見つけるプロジェクト「地球料理 -Earth Cuisine-」の第4弾、「PROUD LIBERICA COFFEE」プロジェクトの記者発表会が都内で行われ、同社執行役員 CCO 川嵜鋼平氏らが概要を説明した。

川嵜氏の説明によると、「フィリピンはかつて世界的なコーヒーの産地でしたが、1989年のさび病蔓延や輸出競争の激化、また2,000点を超える外資コーヒーチェーンの進出などにより、コーヒー生産量は減少の一途をたどっています」とのことで、同社がコーヒー農家の貧困問題に着目した理由を説明。農家はコーヒーを栽培して「生豆を売るだけでは生活が成り立たず、コーヒー農家は慢性的な貧困問題を抱えています」と解説した。

そもそもコーヒーの収穫は年に一度しかできず、農家は年に一回だけしか収入を得る機会がないそう。そこで同社は「コーヒー農家の貧困を解決するため、新たな収入源を創出する必要があると考え、通常は廃棄されるコーヒーの花・葉・枝・カスカラ(コーヒー果実の皮と果肉部分)を使用したシロップ、「PROUD LIBERICA COFFEE SYRUP」を世界的バリスタの井崎英典氏と共に開発しました」と川嵜氏。これを軌道に乗せ、コーヒー農家が収入を得るチャネルを増やしていくことを目指すという。

そして、この「PROUD LIBERICA COFFEE SYRUP」は、同プロジェクトに賛同した企業が購入・活用していく予定で、賛同した猿田彦珈琲株式会社の安部潤氏、小川珈琲株式会社の吉川寿子氏、株式会社ヴァーヴコーヒーロースターズジャパンの深浦哲也氏、株式会社SGマネジメントの大渕修一氏が代表して同イベントに出席。本プロジェクトに対する想いを述べつつ、「PROUD LIBERICA COFFEE SYRUP」を使用して開発したコラボ商品をそれぞれに披露した。

また、川嵜氏によれば、透明性の高いコーヒー取引を実現することがコーヒー農家の貧困解決の第一歩となるよう、これらの生産にかかるコストや、シロップへの加工プロセス、さらには井崎氏考案のアレンジレシピなど、あらゆる情報をホームページで無償公開していく予定だという。なお、2022年10月1日以降、賛同企業である、猿田彦珈琲、小川珈琲、VERVE COFFEE ROASTERS、SG Groupが運営するæ(アッシュ)にて、本シロップを使用したコラボ商品を楽しめる予定だ。

【特設ページ】
https://table.lifull.com/earthcuisine/coffee/