8月31日(木)、話題作『ハント』の日本公開を前に監督・脚本・主演を務めたイ・ジョンジェが韓国から来日した。都内で来日記者会見とジャパンプレミアが開催され、マスコミ向けに行われた記者会見に登場したイ・ジョンジェが、初監督作『ハント』に込めた想いを語った。
1980年代、安全企画部(旧KCIA)の海外次長パク(イ・ジョンジェ)と国内次長キム(チョン・ウソン)は、組織内に入り込んだ“北”のスパイを探し出す任務を任され、それぞれが捜査を始める。二重スパイを見つけなければ自分たちが疑われるかもしれない緊迫した状況のなか、大統領暗殺計画を知ることになり、巨大な陰謀に巻き込まれていくという物語だ。
本作が初監督作品となったイ・ジョンジェ。普段の俳優業との違いや、監督をして気付いた発見について聞かれると、「俳優だけの時は演じるキャラクターだけにひたすら集中することができますが、演出を兼ねるといろいろななことをチェックしなければいけません。そのため、俳優として演じる時とは、さまざまな意味で違いがありました」と回答した。
本作は、カンヌ国際映画祭やトロント国際映画祭など、世界中の映画祭で上映され話題となったが、映画祭について聞かれると、「シナリオを書いている段階から国際映画祭に出品できれば良いなと思っていました」と言い、「映画を通して伝えたかったテーマやメッセージが、世界中の観客の方々に届いてほしい、そして作品についてコミュニケーションをしたいという強い想いがありました。海外の映画祭に招待されたことで、より多くの方と語り合うことができたので、本当にこの映画を作って良かったと感じました」と映画祭で貴重な経験ができたことを報告した。
そしてここ数年「イカゲーム」の大ヒットや、「スター・ウォーズ」のスピンオフドラマ「The Acolyte(原題)」の出演決定など、目まぐるしい激動の日々をどう受け止めていたのか聞かれると、「作品に対してベストを尽くしてきましたが、一生懸命作品を撮り続けてきたところ、『イカゲーム』という作品で多くの国々の方から人気を得るという大事件が起きました。そして『ハント』の韓国公開を準備している最中に『スター・ウォーズ』のキャスティングの話をいただきました。『ハント』でさまざまな映画祭を回っている時に『スター・ウォーズ』の役作りを同時進行で進めなければならず、本当に目まぐるしかったです(笑)」と答えた。
また今回の来日は「イカゲーム シーズン 2」撮影の真っ只中での来日であり、「今は『イカゲーム シーズン2』の撮影をしているところで、忙しさが永遠と続いている状況ですが、個人的にはうれしいことだなと思っています」と想いを吐露。記者会見終了後、ジャパンプレミアにも登壇した。
撮影=塚本桃
『ハント』
9月29日(金)、新宿バルト9ほか全国ロードショー
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配給:クロックワークス