伊藤健太郎「バカいってんじゃないよ!」 舞台挨拶で玉城ティナに鋭いツッコミ

伊藤健太郎「バカいってんじゃないよ!」 舞台挨拶で玉城ティナに鋭いツッコミ




都内で開かれた、9月27日(金)より全国で公開される映画『惡の華』の完成披露舞台挨拶に、出演者の伊藤健太郎、玉城ティナ、飯豊まりえ、秋田汐梨、監督の井口昇が登場。激しい役で乗り切った1か月間の撮影を振り返った。

井口監督が8年前から映画化に向け動いており、紆余曲折を経てようやく実現した本作。原作者の押見修造と何度も話し合ったという。

鬱屈とした、決して青くない青春と、行き場のない衝動に思春期の暗黒面をえぐり出すストーリーだ。

主演の伊藤は、「魂込めて作った作品なので、皆さんに観てもらえるのは本当にうれしいです。ありがとう!」と、鑑賞を終えたばかりの満席の会場に向けて感謝の思いを述べた。

今回役作りに戸惑ったという伊藤は、「まずは14~15歳の少年の心になることが大事だなと。当時の自分と同じ目線にしようと、まずはお酒をやめてみたりだとか、そういう作業をしてました。」と語り、特に印象に残っていたシーンは、撮影初日のファーストカットだったという。

原作でもお馴染みのヒロイン・佐伯奈々子のブルマを嗅ぐシーンで、「ブルマのにおいをかぐんですけど、あれはなかなかね・・・」と振り返っていると、玉城から「え、すっごい慣れてたじゃん(笑)」とまさかのツッコミが。

すかさず伊藤が、「おい!バカいってんじゃないよ!(笑)びっくりしてちょっとよだれでた!」と会場の笑いを誘いながら、「監督から、”ブルマの繊維、分子をすべてを吸い取ってくれ!”と言われて、この人何いってんのかな?と思ってたけど、あれをやった瞬間に、春日ってキャラクターが理解できたんですよ。」と回想した。

映画にちなみ、青春時代のエピソードを聞かれた飯豊は、「ティナとは高校が一緒で、卒業式に一緒に向かっているときに”いつか一緒にお芝居できたらいいね”って言ってたのが懐かしい。」としみじみ話すと、これには玉城も「言ってたね!この作品で(共演が)2回目だけど、一緒にできて嬉しいよ。」とにっこり、二人の仲の良さが垣間見えた。

最後に伊藤は、「一見この映画って過激なのかな?とか思われがちですが、この映画は思春期を通ってきた人たちにも共感できるようなことがたくさん詰まっています。この映画を観て、救われる人もいるんじゃないかなと。昔の自分と向き合える作品だと思います。」とメッセージを残した。

公式サイト : akunohana-movie.jp


映画『惡の華』あらすじ

あの夏、僕は仲村さんと出会い、リビドーに目覚めた。
山々に囲まれた閉塞感に満ちた地方都市。中学2年の春日高男は、ボードレールの詩集「惡の華」を心の拠り所に、息苦しい毎日をなんとかやり過ごしていた。ある放課後、春日は教室で憧れのクラスメイト・佐伯奈々子の体操着を見つける。衝動のままに春日は体操着を掴み、その場から逃げ出してしまう。その一部始終を目撃したクラスの問題児・仲村佐和は、そのことを秘密にする代わりに、春日にある“契約”を持ちかける。こうして仲村と春日の悪夢のような主従関係が始まった・・・。
仲村に支配された春日は、仲村からの変態的な要求に翻弄されるうちに、アイデンティティが崩壊し、絶望を知る。
そして、「惡の華」への憧れと同じような魅力を仲村にも感じ始めた頃、2人は夏祭りの夜に大事件を起こしてしまう・・・

■出演    : 伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨、飯豊まりえ
北川美穂、佐久本宝、田中偉登、松本若菜、黒沢あすか
高橋和也、佐々木すみ江、坂井真紀、鶴見辰吾
■原作    : 押見修造「惡の華」(講談社『別冊少年マガジン』所載)
■監督    : 井口昇
■脚本    : 岡田麿里
■主題歌   : リーガルリリー「ハナヒカリ」
■製作    : 『惡の華』製作委員会
■配給・宣伝 : ファントム・フィルム