元AKB48の柏木由紀が、ディズニー映画『シャッフル・フライデー』のジャパンプレミアに特別ゲストとして出席。ある金曜日、3世代・家族4人が入れ替わったことで巻き起こる大混乱を描くハートフルコメディで、自身のことに重ね合わせて感動&感涙ポイントが多かったという柏木。グループ卒業一年を経た現在の想いまで、本人に話を聞いた。

――この『シャッフル・フライデー』という映画は、親子が入れ替わることで初めて知る相手の想いを描くので、共感ポイントが多いですよね。
わたしも母の気持ちが分かったと言いますか、母もわたしのことを想い、よかれと思っていろいろと言っていたのかなと。そういうことを考えることが普段はあまりないので、本当にこの映画を観て考えることが多かったです。母娘の関係性について自分と似たような描かれ方があったので、その時の親の気持ちを知ったような感覚になりました。どの世代も共感できるし、母もきっとこの映画に共感するだろうなと思いました(笑)。
――実際、家族といえども相手の想いは、言ってくれないと分らないことも少なくないですよね。
そうなんですよね。人に言えない悩みもあるよなって、映画を観て思いました。人に悩みを相談したりすることって勇気がいるけれど、シャッフルしたことで相手の悩みを知ることができるので、恥ずかしくて言えない感謝の気持ちなど、言われなかったら気づかないことが出てくるんです。

――ジャパンプレミアでは、オーディションを受けていたお母さんの想いを背負ってAKB48のメンバーとなり、17年間、活躍されていたそうですね。
それはわたしが勝手に思っているだけで実際に言われたわけではないのですが、喜んでくれているとは思います(笑)。今はわたしの地元の鹿児島に両親がいるので、なかなか帰省はできないけれど、仕事を頑張れば元気な姿が見せられるので、それが親孝行になっていればいいなと思います。
――また、秋元康さんとシャッフルしたいというフリップも面白かったです。
そうですね(笑)。アイドルをいっぱいプロデュースして、曲もたくさん作っている秋元さんの脳ミソはどうなっているのか知りたいです。AKB48として長い間やってきた自分自身にはだいぶ満足しているので、強いてあげるならということで、そのトップの秋元さんになって、自分の立ち位置をちょっとよくして、元の自分に戻りたいなと思いました(笑)。
――満足していると言い切れることも素敵ですね。
はい。本当に長く楽しくやらせていただいたので、何の悔いもないんです。

――グループを卒業されて一年が経つかと思いますが。今の心境はいかがですか。
インドアだからあまり外に出ないので、ロケなどで川下りとか、やったことがないことをこの一年でたくさん経験して、そういうことが楽しいですね。自分の力では辿りつけない場所に、仕事を通じて連れて行ってもらっている。それが本当に楽しいです。本当に毎日、それまでやったことがないことに出会えている感じがしてます。
――どういう仕事をしていきたいですか。
今はいろいろなことをやらせていただいていて、バラエティのイメージが強いと思うのですが、グループは卒業したけれど、かわいい衣装で歌って踊ることは好きなんです。たまにアイドルフェスに出させていただいたり、ファン向けのライブも応援してくれる人がひとりでもいたら、なるべく長く続けたいですね。「もう辞めたでしょ?」と言われますが、好きなので続けたいです(笑)。

――最後になりますが、今回の『シャッフル・フライデー』、みなさんにどうおすすめしますか。
20代の子と一緒に観た時に、学校でドーナツを投げ合っているシーンが好きって言っていて、わたしと全然違うポイントで「若いなー!」と思ったんです。そういう発見もあるかと思うので、どこが面白かった? どこが共感した? とか人と話したくなる作品だなと思いました。
あとファッションも素敵で、特に女子はそれを見ているだけも幸せな気持ちになれますし、出てくる男性陣も素敵なんですよね。世代によっていろいろな意見、楽しみ方があるのが、この作品のいいところなので、ぜひ観てほしいです。