フジ・コンシューマ・プロダクツは、11月7日に事業戦略発表会を行なった。同社は、フジテレビとフジ・メディア・ホールディングス(以下、FMH)により設立された新会社で、フジテレビが80%、FMHが20%出資している。
同発表会では、フジテレビが保有するキャラクターを活用した“IP(知的財産)価値の最大化”を目的にした今後の事業内容を発表。会場には、ガチャピン・ムックをはじめチャギントンのウィルソンらが駆けつけ会場を盛り上げた。
フジ・コンシューマ・プロダクツは、フジテレビ編成総局ビジネス推進局ライツ事業部と連携したキャラクタービジネス専門の新会社。ライセンスビジネスのノウハウを持つ人材を集めた運営体制で、IP(知的財産)事業を展開し、収益の最大化を目指す。
同社はフジテレビとマスターライセンス契約を結び、まずはフジテレビの保有するオリジナルIPのガチャピン・ムックやチャギントンを中心にクリエイティブ制作やマーケティングほか関連事業でフジテレビのメディア展開と連動していく。
発表会では、チーフエグゼクティブオフィサー 石井浩二氏(フジテレビジョン 編成総局 ビジネス推進局長)が、同社の目的と経営体制を説明。“CREATING・CULTURE・CYCLE=クリエティブを永続的に続け、人の心を耕していく”と会社理念を解説。「ライセンスビジネスと新たなメディア、プロモーションのあり方を会社を通じてつくっていきたい」と展望を述べた。
続いて、マネージングディレクター 立松嗣章氏(フジテレビジョン 執行役員 編成総局 編成局長)がグループ全体での取り組みについて紹介。「とにかく番組連動が我々の強み」とし、『めざましテレビ』内で放送中の『ちいかわ』やマッサマン人気が牽引した「お台場冒険王2024」を例に、「今後は情報報道番組、バラエティのほかドラマなどでも積極的に連動していく」とした。
具体的な事業戦略についてはチーフオペレーティングオフィサー 北村彰啓氏(フジテレビジョン 編成総局 ビジネス推進局 エグゼクティブビジネスプロデューサー)が説明。「メディアの露出の機会を活用すれば、必ずビジネスが伸びる」と語気を強め、「徹底的に攻めのクリエイティブ、マーケティングをし、投資を惜しまない」と来場した企業に対しアピール。「良い時も悪い時もしっかりと寄り添って、ビジネスを高めていく」と語りかけた。
また、主要キャラクター展開では、スペシャルゲストとして今年誕生51周年を迎えたガチャピンとムックが登場。チーフプロデューサーの石橋広大氏をMCに「新しいわたくしたちをどんどん開拓していってほしいですな~」とムックがコメント。キャラコラボやイラスト化などを積極提案するなど、会場に集まった業界のキーマンたちにガチャピンとともに猛アピール! ウィットに富んだトークで会場を沸かせた。今後は局の垣根を超えた番組出演を含め、活動範囲をより広げていくとのこと。
さらに世界中で人気の鉄道CGアニメ『チャギントン』よりウィルソンも駆けつけ「レッツライド!」の決め台詞&ポーズで会場を盛り上げた。また、12月開催の「東京コミコン2024」のスペシャルサポーターにガチャピンとムックが就任したことがサプライズ発表された。
チーフマーケティングオフィサーの八木章次氏は、ブランドの現状と戦略について「ターゲティング」「メッセージ」「タッチポイント」のサイクルを高速で回し、規模と精度を上げていくと発表。ガチャピン・ムックは、90%超の高い認知率を誇り、学生、ヤングアダルトを強化するため、“みんなともだち”を合言葉にしたデジタル施策を計画。来年4月には、原宿某商業施設と、KIDDY LAND原宿店に、K-Spotでの展開が決定している事も発表した。「マーケティングの仕事は、Buzzを上げてマーケットを拡大し 皆様とWin-Winの関係、つまり売れる環境を作っていくことです。これを成し遂げます!」と語った。
なお、チーフクリエイティブオフィサー 寺﨑純子氏は、クリエイティブ戦略として、既存アートに加え、大人向けの新規アートの開発を発表。キャラクターがストレス軽減や癒しの存在として現在求められていることに着目、柔らかさやリラックスした姿を採用したアートを披露した。ユーザーとのライフスタイルと融合させ、より親近感を持ってもらい、心身ともにサポートできるキャラクタービジネスの展開を拡大していきたいとした。