昨今、世間を騒がせたニュースなどでも広報やPR(PR会社)といったキーワードを耳にした事はないだろうか?日本でも大手企業などでは既に幅広く活用されている(マーケティング戦略の一環として位置付けられることもある)。しかし、中小企業や個人事業者などでは、まだまだあまり知られていないのではないだろうか?今回、筆者の知人でもある現役PR会社社長の阿部重郎(あべ しげお)氏が執筆した書籍 『PRのススメ』(自由国民社)が、1月20日に出版されたので、ここで簡単に紹介させてもらう。
本書では、「マスコミに情報提供をして、お金を支払わずに無料で記事や番組で取り上げてもらう」こと、すなわち「パブリシティ」をわかりやすく深掘りして、読者がすぐにでも実践できるやり方を伝えている。
そもそも、「広報」だの「PR」だの「パブリシティ」だの意味が分かりにくいのである。
PRはPublic Relationsの略で、広報とPR(パブリックリレーションズ)は、どちらも企業や団体がステークホルダーとの関係を構築するための活動を指すことが多い。あえて違いを言えば、広報は一方的な情報発信であるのに対し、PRは双方向のコミュニケーションを重要としている。
では、パブリシティとは何か?一言で言ってしまえば、自社の情報をマスコミに提供し、メディアにニュースとして取り上げてもらう活動だ。
PR業界一筋29年の阿部氏は、これまでの仕事の9割は「マスコミに情報提供をして無料でニュースとして取り上げてもらう」仕事、いわゆるパブリシティの仕事だったという。
先にも述べた通り、PRは、Public Relationsの略で、簡単に言うと「ステークホルダー」と「仲良くしよう」という意味である。一方、PRの仕事の現場では、「マスコミに情報提供をして無料でニュースとして取り上げてもらう」ことを「PRしましょう!」って言っていてPRとパブリシティの意味が混在してる部分があるという。なので、書籍では、特にこのパブリシティの部分をわかりやすく丁寧に深掘りして伝えたいという。
他にも、マスコミへの情報提供の仕方や電話のかけ方、記者への話し方や訪問アポの取り方まで詳しく解説。直接社長からマスコミに話してもらうことで、取り上げてもらえる可能性を高める方法も伝授している。
そもそもマスコミに取り上げてもらうには「ニュースネタ」が必要なのだが、「ニュースネタ」をつくる方法も説明している。
予算が無くても実施しやすく宣伝効果が高い手法、それがパブリシティだ。少人数の会社や個人事業主も積極的に活用すべき手法が数多く公開されている。
書籍は全国の書店とネット(Amazonや楽天)などで購入可能だ。
■阿部重郎氏へのインタビュー
Q.なぜ出版したいと思ったのでしょうか?
世の中の人に、「マスコミに情報を提供して無料で取材してもらう方法があるよ」ってお伝えしたくて執筆しました。
私はこれまで29年間、新卒からPR会社で働いているのですが、仕事の9割は「マスコミに情報提供を
して無料でニュースとして取り上げてもらう」仕事、いわゆるパブリシティの仕事でした。
PR会社に一番ご依頼いただく、このパブリシティのことをわかりやすく丁寧に深掘りしてお伝えしたいと思いました。
PRは、Public Relationsの略で、ざっくり言うと「ステークホルダー」と「仲良くしよう」という意味でなんですが、まず、このPRの意味がわかりにくんです。
一方、PRの仕事の現場では、「マスコミに情報提供をして無料でニュースとして取り上げてもらう」ことを「PRしましょう!」って言っていてPRの意味が混在してるんですよね。
なので、「PR会社って何をしている会社ですか?」と未だに言われるのですが、その原因のひとつは、「PR」の意味がわかりにくいことだと個人的には思います。
Q.どのような人に読んで欲しいですか?
中小企業の社長さんと宣伝担当の人に読んで欲しいです。
同業他社の人には、PRの核心的な部分もぶっちゃけてしまっているので、そこまで書いちゃったのという感じで、怒られそうなので、あまり読んでほしくないですね(笑)。
初心者向けとは言え、深掘りもしているので、広報・PR歴5年位の方でも新しい気づきの要素も入っていると思います。
世の中にあるPRの本って、SNSの発信の仕方だとか戦略PRとかナラティブPRとかストーリーPRとか
と、だんだんと幅広く、難しくなっており、ある程度PRを知っている人には役に立つのですが、初めての人には難しいと思います。
Q.読んで欲しいポイントは?
書籍の中で特に読んで欲しい部分は、書籍の前半に「マスコミ露出の構成要素」(P.28)という概念図が書いてあるのですが、どのような要素あるとマスコミに取り上げてもらえるのかをわかりやすくしたものです。
これは、うちの会社にご依頼いただくお客様には、この図を使ってマスコミに取り上げてもらうにはどんなことが必要かをお伝えしているのですが、私が考えたオリジナルな概念図なので、その図を見るとパブリシティの本質がわかると思います。
すごく単純な図なのですが、私的にはそこに注目して欲しいです。
あとは、マスコミに情報提供をする際に、情報を紙にまとめて、プレスリリースやニュースリリースというものを作って、マスコミに配信するのですが、多くの企業がリリース配信サービスを使って配信しています。
この手法は、「マスコミみんなに一斉にプレスリリースを渡す方法」なのですが、「1つのマスコミだけに先にプレスリリースを渡す方法」もあるよ。というのをお伝えしています。
PRの中級者の方は、この手法を知っているのですが、初心者の方はあまり知らないので、それは知っておいた方が良いと思います。
もうひとつ、記者クラブと言って大手マスコミが集まっている場所が全国に約800あると言われているのですが、そこにいるマスコミにプレスリリースを渡す方法も書いております。
そして、ある記者クラブに行った時にプレスリリースを配布するマスコミの棚があるのですが「同日に貴HPに掲載されるリリースは投函不要です」と貼り紙があったのですが、マスコミにとっては「プレスリリースを配布すると同時に企業のウェブサイトでプレスリリースを公開して欲しくない」というメッセージでした。
マスコミでの掲載を重視するのであれば、プレスリリースを配布すると同時にウェブサイトに公開することは止めた方が良いということも書かせて頂きました。
Q.最後にメッセージをお願いします。
マスコミに情報提供をして取り上げてもらうとワクワクと感動があって、すごく嬉しいので、少しでも多くの方にその楽しさを味わってもらえたらと思います。
マスコミに電話をする時には、すごく緊張すると思うのですが、マスコミは情報を求めていますので勇気を持って電話をかけてもらえたらと思います。
■著者 阿部 重郎 プロフィール
▶ 広報・PRアドバイザー
▶ お客様をテレビ、新聞、ネットニュースなどのマスコミに無料で取材させる専門家
▶ PR会社「プレイブ株式会社」 代表取締役
1972年生まれ。新潟県出身。
新卒で当時業界3位の(株)オズマピーアールに入社。3年後に、当時業界2位の共同ピーアール(株)へ転職。大手PR会社2社で計12年経験を積む。
2007年、「もっと気軽に広報活動を~オモシロイ!をあふれさせよう」をミッションに広報・PRアドバイザーとして独立。
PR業界一筋29年。自身が関わった記者発表会は200回以上、執筆したプレスリリースは 1,000 本以上。これまでの顧客は、本田技研工業、住友ゴム工業、明治、りそな銀行など500社を超える。
≪書籍の概要≫
書籍名:PRのススメ 小さな会社こそ、社長が広報をしよう
著者名:阿部 重郎(あべ しげお)
定 価:1,760円(税込)
判 型:四六判
頁 数:224ページ
発売日:2025年1月20日(月)
発行元:株式会社自由国民社
●目次
第1章:PRをはじめよう!
第2章:中小企業のリリースの9割は日経の記者だけに先に渡せ
第3章:マスコミに取り上げられる6つの手順
第4章:マスコミ訪問は、事前準備が9割
第5章:マスコミが欲しがるネタ3つの条件
第6章:ニュースネタをつくる裏ワザ4選
第7章:ここで差がつく! いつまでもおいしい、マスコミ2次利用の極意
第8章:やっぱり効果絶大! マスコミに取り上げられて売上が劇的に伸びた事例集
終 章:まず「マスコミ回り」は何からはじめれば良い?
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