俳優の反町隆史が、「WOWOWオリジナルドラマ 今どきの若いモンは」(全8回放送/全22話)に主演した。演じる主人公・石沢一は「ったく、今どきの若いモンは……」が口癖の商社の課長だが、働くすべての人々へのエールを込めたお仕事系ショートドラマとなっている。本人に話を聞いた。
―本作では眼光鋭い、一見コワモテの課長・石沢一役でしたが、演じる上で意識したことはありますか?
まず原作を読み、次にプロットと台本を見て、原作があるものをドラマにした場合のギャップや言いたいことを把握しながらもう一度原作を読み、セリフを覚えていきました。一番大事にしていたことは、石沢課長はみんなのためを思っていて、同じ目線で物事を話すことが大事だなと思いました。そのコワモテというものは厳しい、という解釈ですよね。
―愛情の裏返しみたいなところですよね。
それは決して部下に対して命令することではなく、本当にその人の目線に立って芝居もしました。それが役柄とイコールで、石沢課長もそう思っているはずなんです。それがこのドラマのひとつのカギとなるところかなと。途中彼の過去も出て来るのですが、そういう部分で共感できることがあり、人間、最初からできている人はいなくて、成長していくものだということ。それが理想の上司になる点は、僕としても共感しています。
―反町さん自身、座長として意識していたことはありますか?
みんなが平等に、仕事をしやすくすることですね。撮影現場がやりやすいかどうかは、主役次第だと思うんです。みんなが楽しいなと感じる撮影現場がいいなと思いますし、自分もいろいろな人の主役を観て来ているからわかるんですよね。現場の雰囲気作りという意味では、この現場に行きたいなと思えることが理想なのかなと思います。
―具体的には、どのような工夫をされたのですか?
ちょっと話しかけたりして、徐々に会話を、何気ない会話を増やしました。学生時代どうだったとか、スポーツは何を?とか、そういうよくあるアプローチです。
―ご自身は、若者世代に感心したり、刺激を受けることはありますか?
それこそこういう配信・ネット系に圧倒的に強いことがすごいなと思います。みんな調べるスピードが早い(笑)。僕たちの時代は何をするのも自分で体験して感じながら、遠回りしながら、それが合っているのかどうかも分からないままやっていましたよね。なんとなく自分のモノになった結果、これで正しかったの?みたいな感じだったと思うんです。そこまで行くのにも相当な時間がかかったりして(笑)。
それが今だと、クリックひとつで正しい形が、いろいろと出てくるじゃないですか。それは世代が違うとすごいなと。これを自分自身がやってみると、いろいろな方がいろいろな答えを出していて混乱しちゃいますね(笑)。だからジェネレーションギャップを感じますよね。
―ドラマでは若手社員たちが影響を受けていきますが、反町さんが若い時に響いたことはありましたか?
僕はサッカーをやっていたので、自分だけ苦しいのではなくて、横にいる奴も苦しいぞと、そういう教育を受けましたよね。とにかく全力で物事に対して向き合う、部活や先輩の教えはありました。
―もしもドラマのように、20代の自分にアドバイス出来るとしたら、どういう言葉をかけますか?
どんななかでも時代に流されるなよ、というところですかね(笑)。後は、どんなことでも人間同士がやっていることなので、ありがたみや人間の愛情などを頭ではなく、心で感じるものがある。でも人は、それを忘れがちになるので、そこは時代に流されず、大切にしてほしいということは言いたいですね(笑)。
※1~3話はYouTube内WOWOW公式チャンネルで無料公開中!
第1話<ブラックコーヒー>
https://www.youtube.com/watch?v=T7SrhDvmWVw
第2話<背中で語る>
https://www.youtube.com/watch?v=cor3_946xXI
第3話<ハーレーダビッドソン>
https://www.youtube.com/watch?v=DcTIj1Fij5w