TENGA創業20周年記念『松本光一展』が開催中!創業者・松本光一氏が熱い思いを語る




TENGAは、創業20周年を記念し、同社の創業者・松本光一氏の”ひらめき”をたどる展覧会『松本光一展』を、6月20日(金)~25日(水)まで、東京・東急プラザ原宿ハラカド3階のギャラリースペースにて開催している。

本展では、TENGA誕生までの軌跡や数々のプロダクトが形になるまでの裏側、そして20年にわたるさまざまな挑戦に隠されたエピソードを紹介。

開催初日となる20日(金)には、松本氏自身が登壇するトークイベントが同フロアで行われた。

メイン展示となるギャラリールームでは、「松本光一のひらめき」をテーマに、発明の素となる数々のアイデアや、初公開となる初期のTENGAデザインスケッチ、松本氏の思考の痕跡、そして各プロダクトに込められた想いを展示。

また、TENGA誕生の原点である、松本氏がひとりで製品開発に没頭した当時の「開発デスク」も再現されており、図面や道具など、発明が誕生するまでの“リアル”を体感できる。

TENGA創業時について聞かれた松本氏は「このお話をするには時間を30年ほど遡る必要があります」とした上で、過去に整備士として務めていた頃、会社の経営悪化で半年以上給料がもらえなくなってしまった経験を吐露。

当時を「人に対する思いやりが減っていってしまった」と思い返し、「『二度と思いやりをなくさない』と決めました」と力を込めた。

その後、中古車販売のセールスマンとなり生活が安定すると、「どんどん内側から物を作りたいという思いが湧いてきた」という松本氏。

そんなある日に訪れたアダルトビデオショップで「ブランド、デザイン、会社、そういうものがどこにもないんです」「問い合わせ先、保証とかも書いてない。もっとすごいなと思ったのは製造国もなければバーコードもないんです」とアンダーグラウンドに売られるアダルトグッズの現実を目の当たりに。

当時の松本氏は「だったら俺がもっとポジティブでフレンドリーで、一般のものとしての新しいカテゴリーを作ろう。革命を起こそう」と誓った。

さらに松本氏は、TENGAと従来品との違いについて「それまであった“肌色のもの”は『女性の代替品です』と言って売っているんです。『女性を圧縮しました』『女性の価値はこうです』と言っているようで僕は大嫌い」「TENGAの商品は最初から『女性の代わり』ですと言っていません。あくまでマスターベーションを追求したもの」と断言。

「TENGAは女性の代替品ではなく、すごくポジティブに作ってるので、後ろめたさや惨めな気持ちをなく使うことができる」と説明した。

20周年を迎えたTENGAの今後について、松本氏は「世界でも日本と同じように、たくさんの人に今よりももっと認めてもらって、一般化していくフェーズに入っていきたい」と語る。

「25年前に一度全てをなくした状態から、たくさんの社員や人が信じて支えてくれた」と苦難の時期を振り返りつつ、「もっと楽しい商品を世の中に出して、世の中をもっと楽しくしていきたい」と締めくくった。

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コヤマ ムサシ
漫画と映画が好き。休日はもくもくとDead by Daylightでサバイバーとして生きてます。